任意売却とは、金融機関の同意を得て通常の売却と同じように、一般市場で手続きを進める売却方法のことです。

住宅ローンを利用して不動産を購入した場合、その不動産には金融機関によって抵当権が設定されます。抵当権を設定されたままでは売却の手続きを行うことはできないため、売却前に住宅ローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。

売却金での完済が難しい場合は自己資金で補います。資金の準備が難しければ住宅ローンを完済できず抵当権を抹消できないため、売却の手続きを進められません。このようなケースでの対応策として任意売却が利用されます。

競売とは、金融機関が抵当権を利用することによって不動産を押収し、売主の意思とは関係なく強制的に売却の手続きを進めることです。

住宅ローンの滞納を3ヶ月から6ヶ月ほど続けると金融機関から全額返済を求められ、それができないと競売の手続きに移行します。

競売の手続きは裁判所で行われるため、売主の意思は反映されません。

競売にかけられた不動産の売却金は、全額が住宅ローンの返済に充てられます。

競売による売却金は一般市場での売却金に比べて低くなることが多いため、住宅ローンが残ってしまう可能性もあります。